多様性を知る
Updated Date: 2024/01/01 02:55
多様性、ダイバーシティは2010年?ごろからIT業界ではよく聞く単語になった。 でも、実際多様性ってなんだろうと考えたとき、どういう点でそれが幅広く確保できていると組織の中で明確に言えるのかとちょっと思った。
ということで今回はその多様性についてどう自分の組織から抽出すればいいかを考えてみる。
参考サイト:
サイバーエージェント流「自分の強み」を見つける方法 - logmi
性格診断
これは参考サイトに書いてあるとおりだが、人となりを知るには性格診断をしてもらうほうが手っ取り早かったりする。 実際、大手の採用試験で性格診断テストを受けたという人も多いのではないだろうか。 あの結果は、僕は偉い人になる前に辞めてしまったんで伝聞にはなるが、 実際は課長職以上の人にはすべての新卒採用者のデータが共有されるらしい。 なので、どの社員がどういう性格診断の結果だったのかはみんな把握しているので、ある程度の多様性を判断する材料にはなっている。
中小企業や中途採用の場合はあんまり経験がないので、 そういうときはチームメンバーに1on1面談をする前とかにやってもらうみたいな方法で集計するのは有りだなと思う。
あと、16Personalitiesも結構参考になると思う。
マインド
経歴や学歴よりも大事なのは、その人の考え方や思想が自社のそれとマッチするかどうかだと思う。 例えば挑戦的なことをやり続けなければならないスタートアップ企業においては、 思想が「保守的」であることは企業のそれとマッチしないはずだ。 なぜなら、変化を早くすることで多くの機会を得る努力をしなければ、 最初のスタートアップの時点で競争に負けたり、継続した改善や成長ができなったりするからだ。 それは常に変化と向き合うことになるため、保守的な思想では全然安心できない。 保守的な人はある程度規模の大きい企業でこそ安定した実力を発揮できるのではないかと思える。
このマインドを診断する方法はいろいろあるんだけど、環境の変化の診断のできるものが良い。 大体の性格診断には付いてくるけど、それだけをピックアップされているものとしては以下を見つけた。
・環境適応能力度チェック
・エニアグラム 性格診断 無料 タイプ1:革新的な者 感情スタイル
僕は後者の統計を自社のチームメンバーで取ってみた。
心理テストの内容を見てもらうと分かる通り、結構質問がストレートなので迷うことなくダイレクトに思想が結果に反映されると思う。
僕のチームの場合、若干「保守的」な数値が高かった。
そのため、大きな変化を続けて行うことはチームメンバーの負担にもなるし、
おそらくチームメンバーに周知せず勝手に決めたルールや仕組みについてもまた同様の負担になるだろうと考えることができる。
後付だが僕は保守派が多いと感じていたので、
変化は小さく、回数を増やすようにして徐々に改善するスタイルを選んでいた。
そのおかげか、チームメンバーからは特に不平不満は出てきていない。
逆に革新的な数値の高いチームの場合、ルールを大きく変えても追随しようとしてくれるし、 むしろ勝手にやったら彼らも勝手に自分の良いルールを作ろうと努力してくれるので、 自走できるチームと考えてもいいかもしれない。 ただし、この場合無法地帯化しやすいので、マネジメントできる人がうまくバランスを取ることも重要かもしれない。
結局人を1人1人みるしかない
性格診断やマインドの方向性を知ったところで、結局チームとしてのマネジメントはできるかもしれないけど、 それ以上の「個人としての成長」を促進するためには、やっぱり1人1人をマネジメントせざるを得ない。 多様性は、放っておいても大丈夫!いろんな人がチームにいさえすればOK!みたいなわけじゃなくて、 各人の働き方を適切に、正しく、会社と彼らが双方でメリットのある形に持っていくことが重要なのだ。
大体の企業はこれを評価面談や人材評価ツールみたいなのを使って管理している。 でも、その評価シートには多くの場合その人の「人となり」は書かれていない。
確かに、人事評価は会社の利益につながる成果を結びつける事が重要だ。
でも、人の目標や達成感は、その評価とは実際のところ完全に関連するとは言えないのも確かだ。
どんな目標であっても利益につながる行動が取れていれば評価される。その目標がたとえ低かろうが高かろうが関係なく。
そこに当人の新しい成長やワクワク、モチベーションや幸せなどの目に見えない数値が反映されていない以上、
その目標は当人が本当に満足して、成長できたことを嬉しく思っているかどうかは見えてこないのである。
この辺はNetflixやGoogle、Spotifyなど書籍やWebでも有名なエンジニアリング組織を参考にしてほしい。
ちなみに日本マイクロソフトは以下のような取り組みを行っているそうだ。
https://www.microsoft.com/ja-jp/mscorp/diversity/default3.aspx
1on1はやっぱり最低限の必須要素だと言える。
まとめ
人のマネジメントは成果だけでなく、その人の将来を考えた上で行うことが重要。 上司(マネジャー)は学校の先生以来の人生の師となるわけなので、メンバーの成長に手を貸すことも仕事の1つである。 そんでもって会社、ないしは社会に貢献できるエンジニアを育て上げる楽しさと責任感を、 もっと多くのマネジャーには感じてほしいと思う。 まぁ、業務の片手間でそれができるかっていうと正直できないよなと僕も肌で感じているので、 そのへんは役割や組織の編成などでうまくカバーしていくしかないなと思う。
福沢諭吉も人の幸せを尊重し、多様性を認めることの重要性を説いている。
社会共存の道は、人々自ら権利をまもり幸福を求むると同時に、他人の権利幸福を尊重し、いやしくもこれを侵すことなく、もって自他の独立自尊を傷つけざるにあり。
頑張ろう……。