bon now

ありのままの現実を書き殴る吐き溜め。底辺SEの備忘録。
Written by bon who just a foolish IT Engineer.

広い視野を持つということ-エンジニアが-

Created Date: 2022/04/20 03:02
Updated Date: 2024/01/01 02:55

仕事をする上で「広い視野を持とうぜ」ということを言われる、あるいは言うことってとても多いだろう。
特にエンジニアにとっての広い視野は割とエンジニアと非エンジニアで認識が異なりがちだなと思う。 体験した事がある人も多いのではなかろうか。

エンジニアにとっての「広い視野」とは、多分エンジニアリングする上で数年後に発生するであろうリファクタリングや技術的負債、新規機能開発やプロダクト要件、事業のピボットによるシステム構成の変更容易性とかそういうところだと思う。要はエンジニアリングが基軸となった視野。例えると車の運転席から見る景色である。
対して非エンジニアの場合は、エンジニアリング外の様々な視点、例えると車の外に出て双眼鏡で周りを見渡す的な感じのことを指しているパターンが多い気がしている。

エンジニアは「最速で走るための公道最速理論を高橋涼介よりも洗練されたものにすべく、徹底的に運転スキルとレーン研究などをする」っていう感じで走り込みや体作りに勤しむことになるわけだが、他方非エンジニアからみるとエンジニアとしても事業で関わる人やプロダクトの関心事あたりに首突っ込んでほしいから「え、なんでお前車から下りてこないの?」みたいな感じになるわけだ。

この差を埋めるには何をすればいいかって、どっかで答えが出てた気がするけど「エンジニアが公道最速理論を研究することに投資する」というのがベストアンサーだと思う。
僕は常々「エンジニアの労働そのものは利益を生まない」と思っていて、エンジニアが作ったプロダクトを理念や理論だと考えれば、それを活用し商品とするのがセールスやプロダクトチーム、売り出し方を考えるのがマーケティング、事業として、ビジネスとして成立させるのが経営、品質や顧客価値の底上げをするのがQAやカスタマーサポート とかそういう感じで捉えている。
もちろん、エンジニアが全部の領域で役割をとっかえひっかえしながらやればいいじゃん?っていうのもそれはそうだなと思う。だがそれは「エンジニア」ではない。

エンジニアに非エンジニアの視野を求めるのであれば、エンジニアを車の外に引っ張り出すしかない。だが運転席から出た時点でエンジニアはパソコンを取り上げられたプログラマ然り、ただの人である。あとはその人にどういう役割を与えるか……人事?セールス?QA?……だけである。

こんなふうに考えれば、なるほど、エンジニアの視野の広さと非エンジニアの視野の広さはそもそも定義が違うんだな……って納得してもらえないかなーと考えた今日だった。

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