bon now

ありのままの現実を書き殴る吐き溜め。底辺SEの備忘録。
Written by bon who just a foolish IT Engineer.

2021-10 退職しました

Created Date: 2021/10/31 04:00
Updated Date: 2024/01/01 02:55

1年9ヶ月くらい務めた会社を今月で辞めることにしました。すでに最終出社も終えてあとは保険証を返すのみです。
このご時世なので最後も優しい数人の方と対面で挨拶を交わし、プロジェクトでお世話になった方々にはDMを送ったり、リファラルでお世話になった元・現同僚とは今度こそお別れだという話をしたりしました。出勤簿つけるの忘れてバタバタになり定時後1人でキャビネに返却物を突っ込み、定時後なので開かない扉の前で誰か来るのを待った上で最後の出社を終えました。色んな意味でとてもしんみりした最後でした。

ということで完全に誰かのためではなく、将来の自分のためにこの約2年間についてありのままに振り返りつつ、次の仕事について書いてこうと思う。

実は転職後から今までを振り返ったときにここ数ヶ月以外の記憶があまりなく、1年前とか自分が何に取り組んで何をやってきたのか全く分からないような状況になっている。自分が仕事を通して何を考えてどう働いてきたかが一切分からないという異常な状態である。思い当たる節としては、2021年6月までやっていた某プロジェクトでかなりの精神的高負荷を自分で抱えてしまったことで、それ以前のことがよくわからなくなったような気もしないでもない。
どういう状況下というと色々だが、産業医と話す程度にはおかしくなっていた。まぁ、まだ大丈夫だからという感じで放任されたので大丈夫だたんだろう。実際今は安定している。というわけで何かしらの後遺症みたいなもんじゃないかと思う。

あまりにも無駄な時間=他人にも自分にも仕事にも何も利益をなすことない時間を過ごしてしまったことで、自信っていうものは早い段階で無くなったし、これから先もそんな大したことできないっていう割切りというか現実を受け入れることもできたので悪いことばかりではない気はしている。

本当はもう少し早く退職を決断すべきだったとは思うが、もしそのときに行動していた場合多分もっとひどい状況になっていたんじゃないかと感じるので、そこは懸命な判断だったなというか自己防衛でもできたんかなって気もする。そして休職という選択肢を取らなかったのは、他人に迷惑をかけたくないっていう無意味な自尊心がギリギリのところで邪魔してたんだろう。それが良いことなのか悪いことなのかは分からないけど、変な歯車が回らなかったのは救いかもしれない。

……と、振り返ればネガティブなことしか出てこないのでこれまでずっとこの話は意図的に封印してきた。当たり前だが誰かの指摘とかフィードバックとかそんなのどうでも良くて、自分が一番自分の変化に気づいているのはわかっているし、自分が成果を出せていないことも十分に体感している。本当に酷い有様だった。1年以上もいろんな人達に迷惑をかけてしまったことは本当に反省すべき点である。

そんな状況の中、こういうスポーツで言うところのイップスみたいなものってMLBに挑戦する日本の野球選手に通づるものがありそうだななんて思って色々成功者や失敗者を調べたりもした。
例えば良い例だとイチロー選手、井口選手、悪い例だと筒香選手や山口選手だ。このあたりから海外には海外の、日本に日本の野球があり、それは文化というもので表すことができることを再認識した。文化が変われば仕事の仕方も変わる。わかっていたはずだが、僕はそれをうまく理解して適応していくことができなかったようだ。
そして僕が一番共感したのは、サガン鳥栖でJリーグに挑戦した結果引退したフェルナンド・トーレス選手が、Jリーグでのサッカーを振り返る内容の記事でみた言葉である。以下に抜粋する。

わたしが(日本で)していたのは、サッカーというより、立ち向かうことだった

この言葉、何かしら失敗した人にはかなり響くんじゃないだろうか。彼の場合はJリーグというどちらかというとプレミアリーグよりもレベルの低いサッカーに興じることになるわけだが、多くの人の場合その逆で自分のレベルより高い環境に置かれたうえでこれを感じるのだと思う。
僕も多分そうで、仕事やチャレンジというよりも立ち向かうことだったと思う。何に、っていうと例えば文化、組織、チーム、マネジメント、英語、設計、仕様決め、スクラム、ドメイン知識、連携、調整、説明責任、方向決め、管理方法、時間・・・などだ。抽象的なものから具体的なものまでほとんど立ち向かったと思う。めちゃくちゃ曖昧な表現だけど、それ以外に言いようがないくらい的確だと思う。

立ち向かうというのは行動するというよりは理解、把握、我慢、受容などの心の持ちようである。マインドフルネスとか禅とかやればどうにかなるものでもない。ある程度自分という軸すらも変えていくくらいの勢いも時として必要なのだ。
僕も今回それを痛感した。これは多分唯一の成長かもしれない。

あとは「信頼大事ですよ」と言われ続けたこともとても心に残っている。
自分でも見事なまでに信頼がないなーって思ってたし、それが低ければ低いほど、信頼が低い側も相手に対してお願いしたり指示したりしづらくなるもんだなと思った。自分でそういう壁を作ってしまって悪循環ばっかりしていたなというのは理解しているものの、それをどうやって解消していけばいいかについては結局まともに学ぶことはできなかった。本当はそれと真剣に向き合って1から10まで問題点や共通点を話し合って徹底的に腹を割ってお互いを理解していけばよかったのだろうけど、 それもまた自尊心と羞恥心でできなかったなと思う。このへんは山月記の李徴みたいなもの。僕もトラになれそう。


という感じでとてもとても暗い物語になってしまったので、人には声高にすべてを公言できそうもないためここに記しておく。いつかまた自分への戒めになれば幸いだ。

そんな状況ではあったものの無事?来月から新たな職場で働くことが決まっている。
何をやるかというと、僕が長いとこ不満に思ってた医療関係のDXを改善するというところである。

僕はもう20年になろうかというくらいの軽度の慢性疾患持ちでそのたびに病院と薬局にお世話になっているものの、この体験が非常に悪い。慢性疾患かつほぼ原因不明の不治の病なので多くの医者と会話しても毎回同じ薬を永久に処方されるだけである。そのためにたった3分の診察のために1時間、長いときは4時間以上診察待ちをし、薬をもらうためだけに薬局に処方せんを持っていくという儀式を何十回と繰り返してきた。あまりにも何も変わらないので、最近では自分で服用タイミングを変えたり、薬の種類を変えたり漢方やったりするくらい自分で工夫するくらいになってきてしまっている。このままいくと食事における食材の種類や調味料の量、油や栄養素の量とかも計算しだすかもしれない。事実、食事を摂らない時間が長いと症状が緩和するためである。前述したように仕事で鬱ぽくなったとき2日間絶食したらとても良好だったのでこのまま飯を食わなければ良いんじゃないかと思ったほどだ。

まぁ、僕みたいな慢性疾患で苦しんでる人は割合的にそんな大した数ではないので、多数派の医療体験を良くするという面では解決策にならないのかもしれないけど、それでも誰かが救われるような変革ができるのであれば、生きているうちにそれを実現したいと思うのはロマン。その気持ちだけでなんとか今を保っている。

そんな感じで、とりあえず低い自己肯定感で小さな成功と信頼獲得を積み重ねていこうというのが、もっぱらの今後の目標である。その他感じたことや考えたことは色々あるので、それはまたおいおい書いていこうと思う。

現職の関係者の方へ。
長い間迷惑を掛けてしまい大変申し訳ないです。特にチームのみんな。辞めたらすべてが無に帰すというわけではないと思いますが、少なくとも僕がいなくても自走できるし、より良い成果を上げるための役割も生まれたので悪いことは1つもないと思ってます。僕が最初に公言していた目標のとおり、組織の中で「最高のチーム」になれると確信しているので、どんどん取り組んだことや上手く行ったことを他のチームに伝搬していってください。

次職の関係者の方へ。
メンヘラおっさんなんで優しくしてください。気合でなんとかするので薬はいりません。

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